カテゴリ: 好きなもの
mug cup
マグカップが好きです。使うのも、作るのも。
器には色々な用途のものがありますが、その中でもマグカップは一番長くそばにあり、また大切な意味合いがあるものだと思うんです。
例えば、仕事場のマグカップ。ご自身の職場にマイ・マグカップを置いてらっしゃる方は多いと思います。朝の一杯やランチのお茶。机の上にある時間はかなり長いものです。
もちろん家にも。よく来てくれる友人や恋人がなんとなく毎回使うマグカップがあって、いつの間にかそれがその人専用になってしまうこともあるでしょう。最近では、カフェでもマイ・マグカップを置いてくれるお店もあります。
その場所にその人のマグカップがあるということ。それはそこに、その人の居場所があるということだと私は思います。その人の居場所を作るもの。そう考えるようになってから、私は今まで以上にマグカップという器が好きになりました。そして、大切に作ろうと。
マグカップを作るのは、結構手間がかかります。
本体と取っ手は別々に作ります。それぞれ形を整え、乾き具合いを見計らって、接着します。
本体はロクロを使って作りますが、取っ手は粘土を引っ張るように伸ばして板状にし、必要な長さにカットします。うーん、飴を伸ばすような感じかな。あんなには伸びませんが。そして少し乾燥させてから、指がかかる部分のカーブをつけます。
写真の右に見えるのが伸ばしただけの取っ手、奥に少しだけカーブをつけたものがあります。それを接着したものが左。
取っ手の接着面は本体の形に合わせて、形を微調整してから、接着します。接着した部分は脆く亀裂が入りやすいので、丁寧に処理をして、時間を置いて2回ほどチェックをします。
私が作っている器の中では、一番手間がかかります。それでも、やっぱり作るのが楽しい。デザインを考えるのも面白いんです。本体と取っ手のバランス、持ちやすさ、飲みやすさ。マグカップのデザインを考えるのはとても楽しいです。
私のマグカップ愛は相当です。
いいマグカップを作りたい。その人の生活に寄り添う、人生を一緒に歩むような。たとえ割れてしまっても、大好きだったとしっかりと思い出に残るような。
器を作り続けている限り、きっと、ずーーーっとそう思い続けると思います。
琉球張子
琉球張子の作り手、豊永盛人さんの個展が大阪で開催されています。
ふぁ・・・もぅなんとも表現しがたい、この感じ。好きなんです・・・のほほん。
お近くで出会われるようなことがあれば、ぜひ。思わず顔がほころびます。
豊永盛人
玩具ロードワークス
http://toy-roadworks.com/
牧野植物園
その植物園を知るきっかけになったのは、牧野博士を紹介する小さな記事でした。
博士は植物を愛するあまり、採取するときには、敬意を表すために正装していた・・・と。そして写真には、本当に蝶ネクタイにスーツ姿で植物を手にする、輝く笑顔の博士が映っていました。
高知市にある牧野植物園は、そんな牧野博士の業績を顕彰して作られた植物園です。高知市街にもほど近い、小さな山の上にあります。 博士が植物園を作るなら、ここが良いよと言われたそう。
起伏に富んだ園内は、植物の間を抜ける細い道があるかと思えば、街を見渡せる斜面があったり、またお遍路道も通っていたります。
過日、秋の牧野植物園へ行ってきました。
前日の大雨が色々なものを洗い流し、空は澄んで、潤いをたっぷり貰った植物はいきいきしていました。季節柄、園内にはたくさんの実がなってました。
ツルコケモモは、小さなリンゴみたい。
アコウの実は、ピンクに白い水玉模様。
カカツガユの蜜柑色の実は、ジェットコースターのレールのようになった枝に鈴なり。
春に見た時は大きな鳥のくちばしのような花が咲いていたトビカズラの木には、大人の片腕程もあるような実がなっていました。
触ると、目に見えないくらいの小さな棘が刺さって難儀するらしい。
全然逃げない赤とんぼ。
大きな蜂かと思ったら、ハチドリ!!3㎝くらいのアザミの花と同じくらいの大きさです。羽が見えないくらいに早く動いていて、本当に蜂みたい。
また、富山でしか見られないはずのエッチュウミセバエが石垣から顔を出していて、ずっと見てみたいと思っていたので、夢中で写真を撮りました。
平日の園内は職員の方や職人さんがあちこちで、新しい展示のための植え込みや、刈り込みをしていました。半纏がカッコイイ。
のんびり過ごして、結局閉園近くまで。私にとって、こんなにリラックスして過ごせる場所は、他にないくらい。最近の一番好きな場所です。
ここで見たことを、いつか模様にできればいいなぁ。