2015年12月

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今年は、例年よりもずいぶんと暖かい十二月です。冬好きの私としては、ちょっと物足りないのですが、それでも仕事場は冬仕様になりました。

ストーブを出して、座布団と膝掛け。フリース、ダウンベスト、そして足元ほっこりに欠かせないレッグウォーマーも。
仕事場の建物は古く隙間が多いうえ、床がレンガ作りのため足元も冷えます。
昨年、初めてレッグウォーマーを履いたのですが、これがやめられません!履かないとなんだか足がスースーして余計に寒く感じてしまいます。

今月私の誕生日があるので、こんなに可愛いレッグウォーマーをもらいました。
とにかく足元が汚れる仕事場ではもったいなくて、とても履けないよっ!(>_<)と、思っております。

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今秋から作っている、ジョナサンのお皿です。少し大きめの直径23㎝。料理を盛り付けても少し余白があるサイズです。

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兵庫県三田市のカフェ、吹上の森では定番のランチメニューに使っていただいています。
写真は、イタリアンのシェフを呼んでのイベントで、前菜の盛り合わせを乗せていただいた時のもの。

雑誌にお店が紹介され、コッペパンサンドの写真が掲載されています。パンの下にチラッとジョナサンが見えています!

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吹上の森
http://fukiagenomori.com

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十二月窯が使っている粘土は、石川県小松市にある粘土屋さんから送ってもらっています。

今回は仕事場の近くまで配達にいらっしゃるついでに、トラックで直接届けてくださいました。いつもはゆうパックで届きます。

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私には、とっても懐かしい青いトラックです。

窯元に勤めていた時は、このトラックで2週間に1回くらい、100〜200本の粘土が搬入されてきました。その時はどんな仕事をしていても一旦手を止め、職人総出でバケツリレーをして倉庫へ運び込みました。
リレーの先頭、1本15㎏の粘土棒をトラックから降ろすのは粘土屋のご主人。それから数珠繋ぎに倉庫まで並び、ゴールではその粘土棒をピラミッド状に積み上げてゆきます。積み上げるのはかなりコツがいる仕事だったので、上手にできる人が少なくて、いつまでも一番の先輩が担当してくださっていました。

粘土を送るスピードは速過ぎても遅過ぎても余計に疲れ、男女差も力の差も気にならなくなる、皆んなの息が合う速度だと楽に送れます。

今回はたったの21本の搬入で、粘土屋のご主人と私の二人だけのリレーでしたが、懐かしく色んなことを思い出しました。

楽しみにしてくださっている二周年プレゼント企画ですが、制作が遅れております。
申し訳ありませんが、一月上旬の告知とさせてください。

今しばらく、お待ちください。

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十二月に入り、仕事場のある大阪も冬らしくなってきました。
朝、目を覚ました家族が窓の外を見て「あっ!霧が出てる。」というので、窓を見てみると霧なんて出ていません。
すると、すぐに「あっ、結露やった。」
布団から出たくなくていつまでもうとうとしてる、そんな冬の朝でした。


十二月窯のblogも、無事に二周年を迎えました。

お読みいただいている皆様、いつもありがとうございます。今年はそんな皆様に、最初から最後まで支えられた年でした。
一月には、新年の言葉が上手くまとまらなくて、いつまでも更新していない私に、ポンっと背中を押してくれるようなメッセージをいただきました。
そして十二月、いつも見守ってくださっているという優しいメッセージをいただきました。
本当にありがとうございます。心が充分に温かくなり、またこうして更新してゆく新たな気持ちになりました。

器に、こんな風に人の心を温かくする力が宿るならば、私はそういう器を作りたいと思うのです。
まどみちおさんの詩に、こんな詩があります。


「ものたちと」

いつだってひとは ものたちといる
あたりまえのかおで

おなじあたりまえのかおで ものたちも
そうしているのだと しんじて

はだかでひとり ふろにあるときでさえ
タオル クシ カガミ セッケン といる

どころか そのふろばそのものが もので
そのふろばをもつ すまいもむろん もの

ものたちから みはなされることだけは
ありえないのだ このよでひとは

たとえすべてのひとから みはなされた
ひとがいても そのひとに

こころやさしい ぬのきれが一まい
よりそっていないとは しんじにくい


まどみちおさんは、童謡《ぞうさん》《やぎさん ゆうびん》《一ねんせいに なったら》の詩を書いた方です。

手に取ってくださった方の人生に寄り添い、こころを暖める力になる、そんな器を作れるようにこれからも頑張ります。

では、まどみちおさんの詩で、もうひとつ。カニの美味しい季節にぴったりの詩を。


「カニ」

カニがカニッとしているのは嬉しい
カニがそれを気づいてないらしいので
なおさら じみじみと・・・

ああ こんな私も私っとしていることで
だれかを喜ばせているかもしれない
私がまるで気づかないでいるとき
いっそう じみじみと・・・

そう思うこともできるんかなあ
と私は私を胸をあつくさせた


「まど・みちお 人生処方詩集」平凡社


皆様、カニッとしてまたお会いできる日を楽しみにしていますーっ!(^_^)

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